生で観た・聴いたアーチスト(外国人)


京丹後わいわい書房

Last Update Thursday, February 01, 2007

The Chieftains (Celtic Band)
日時: 2012年12月2日(日)
会場: 兵庫県立芸術文化センター KOBELCO 大ホール(西宮市)

 結成50周年記念ツアー ザ・チーフタンズ来日公演 2012。 
 ついにと言うか、やっとチーフタンズのライブを見ることができた。感慨もひとしお。


[2012年12月4日(火)記載]


Mark Gould ♂ (Trumpet)
日時: 1994年2月1日(火)
会場: 名古屋電気文化会館(名古屋市)

 管教育楽器事業部で輸出業務を担当していた時期である。
 アーチストリレーション担当のM氏と行った記憶がある。バルトークとファリャをメインに組んだプログラムで、後半はエリントン、ガーシュインの曲などが演奏された。クラシックのかたい曲ばかりかと思っていたので、後半の選曲は楽しめた。
 伴奏はピアノの三輪郁さん。

[2004年12月8日(水)記載]

Irena Grafenauer ♀ (Flute)
日時: 1994年5月23日(月)
会場: 浜松市福祉文化会館(浜松市)

 管教育楽器事業部で輸出業務を担当していた時期である。
 フルーティスト、イレーナ・グラフェナウアーのコンサート。
 伴奏はピアノのパーヴェル・ギリロフ。


[2007年2月1日(木)記載]

Paco De Lucia ♂ (Acoustic Guitar)

Paco De Lucia Sextet Japan tour 2001
日時: 2001年5月25日(金)
会場: はまホール(浜松市)

 Pacoのソロで始まる。
 生でPacoを観るのは初めてだ。圧倒される。前から5列目、ほぼ真ん中に位置する席で堪能する。Pacoには二種類の足姿勢があり、ソロの時は右足を左太股に乗せるスタイル、ヴォーカル、ダンスメインの曲では右足を足台に乗せてリラックスして弾いていた。
 前半のクライマックスはPaco、Jose Maria Bandera(guitar)とCarlos Benvent(base)のトリオ。Carlosはこの一曲だけ、ベースでなく、8弦の複弦楽器を弾いていた。大きさはマンドチェロくらいであった。三人のソロを8小節ずつ回していくところが圧巻。こういう場面に出会うと、アンサンブルをやりたいと思ってしまう。

 Pacoのギターは言うまでもなく素晴らしいのだが、他の7人が素晴らしく良く、スケールの大きいステージが繰り広げられた。特にJoaquin Grilo(dancer)とDuquende(vocal)が素晴らしかった。Paco同様、極限まで表現する姿勢。身震いしてしまうほどだ。踊りは女性が踊る方が華やかで良いと思っていたが、Joaquinの踊りは切れが良く、輝いていた。

 Pacoのコンサートは初めてなので、比較ができないのだが、コンサートマスターとしてのPacoは実に素晴らしかった。一人だけが目立って他の7人が伴奏者に留まるのではなく、皆にそれぞれ見せ場を設け、幅の広い音楽を聴かせた。しかも自分は輝きを失うことなく。

 楽しい、充実したコンサートだった。次機会が有ればぜひまた観たい。聴きたい。

[2001年5月26日(土)記載]

Pierre Bensusan ♂ (Acoustic Guitar)
Pierre Bensusan Japan tour 2001
日時: 2001年11月3日(土)
会場: 得三(名古屋市)

 コンサート終了後、内田光広さんからハープギターの音色を聴きたい人のために弾いてほしい、と頼まれても全く弾く気がしなかった。Pierreのライブはまた、私に強い衝撃をもたらした。8年前にParisで聴いたときと同じように。いや、それ以上の衝撃もあった。

 PierreのギターはGeorge Lowdenが作った楽器である。8年前も同じ楽器だった。Pierreはずっと同じ楽器を弾き続けている。プロギタリストとしては希有なことではなかろうか。

 ラックには数台のエフェクターを搭載し、曲ごとに調整しながら使っていたが、以前よりナチュラルな音づくりをしている。今回はあのサンプラーによる二重奏、三重奏が全くなかった。と言うより、それをやっていた曲を重ねることなく弾いていた。これは凄い。実は最近になって、この技に挑戦しようかな、と思っていただけに何か拍子抜けした感じだ。サンプラーを使うと面白いことはできるが、こればかりになると逆につまらなくなることに彼も気づいているのだろう。

 アイルランド音楽を取り混ぜたメドレーは良かった。メロディーが口をついて出てくるな。

 圧巻だったのは歌だ。素晴らしいの一言だ。体が震えた。あのほとばしるパワーの源は何だ。あの甘い歌声の先にあるものは何だ。この圧倒される音世界は何なのだ。

 Pierreの持つ表現力の豊かさは群を抜いている。彼は進化し続けているのだ。豊かさが多彩で実に味わい深い。

 アンコールは3回にも及んだ。Pierreはそれを本当に喜んでいるようだった。Pierreの音楽に浸る日々が当分続きそうだ。

[2001年11月4日(日)記載]


Vicente Amigo ♂ (Acoustic Guitar)
Vicente Amigo Japan tour 2002
日時: 2002年5月26日(日)
会場: 横須賀芸術劇場(神奈川県横須賀市)

 フラメンコギター界の若き巨匠Vicente Amigoの日本ツアー最終日。
第二ギター、ベース、パーカッション二人、歌、踊りの計7名によるステージであった。2000名収容のホールに7割から8割くらいの集客であっただろうか。

 当日券を買えた。左側に近かったが、前から二列目。ソロからコンサートは始まった。最後までソロでもよさそうな演奏であったが、やはりフラメンコ。踊りが欲しい。踊り付きの曲は三曲であったろうか。非常に良かった。一番盛り上がった。コンサートに来ていた女性客の大半はこのダンサーの踊り目当てだったようだ。躰が熱くなってくるな。

 こちらの都合と相手の都合で訪問がツアー最終日となった。演奏中の神経質そうな顔とは異なり、楽屋で迎え入れてくれた顔は柔和で良い男だった。持参したギターを弾いてくれ、アドバイスをもらった。コンサートで弾いていた彼の楽器は非常に良く、持参のギターを弾いてもらえるかどうかとても不安があったが、喜んで弾いてくれた。これだけのビッグネームでありながら、相手を思いやる心を持つ。このアーチストを近く感じた。Paco De Luciaが「真の自分の後継者」と呼ぶ逸材。今後も目が離せない。幸せな時間を過ごした。

[2002年6月2日(日)記載]


Silvan Luc ♂ (Electric & Acoustic Guitar)
試奏
日時: 2002年6月27日(木)
場所: ヤマハフランス(フランス パリ郊外)

 この日はディーラーに行く予定だったが、現地法人に着く前に伝えられたスケジュールは「Silvan Lucに会って欲しい」と言うものだった。今回の出張はE氏が同行していたが、このE氏に会わせたいと言うことだ。ヤマハギターを始めた人で、取りあえず代表者と言っても良いか。
 SilvanとマネージャーのAlexandreが来社して早々、我々が持参したGC71を弾いてもらった。もう何というか、目を丸くしてしまううまさだ。実に正確な運指で、指が縦横無尽に指板を行き交う。彼はインプロビゼイションで弾いている。
 普段は開発協力もしているGodinを弾いているが、アコースティックな響きが足らないことを不満に思っている。そこをヤマハに求めている感じだ。エレガットのGCX31Cを弾いてもらい、これも気に入ったが、「鳴りすぎてバンドで使えない」と言われる。確かにトリオの中で使うのは難しいだろう。

 使ってもらえるかどうか分からないが、Silvan Lucに会えるとは夢にも思わなかったから、会えただけでも幸せであった。

[2002年7月14日(日)記載]


Phil Keaggy ♂ (Acoustic, Electric Guitar & Vocal)
会った。そして握手。
日時: 2002年7月20日(土)
場所: Summer NAMM(U.S.A. Nashville)

 全くの偶然だった。Lowden Guitarを見ていた。Lowdenが好きなので、何度と無くこのブースに来ては楽器を見ていたのだが、そのギターと私の間に入って来た身長160センチ強くらいの男性。んー、見たことある顔だが・・・ これは、えーっと。もしかして、と思いつつ名札を見ると、Phil Keaggyとある。まさかこんなところで会えるとは。
 早速あなたの音楽がとても好きですと言って、握手をしてもらった。Philも私の名札を見ながら、「Yamahaか。DG Stomp使ってるよ」と。そう、この楽器ショーに来るまで知らなかったのだが、PhilはDG Stompのエンドーサーなのだ。Philに会う前には知っていたので、「知ってますよ」と答える。どこかでギターを弾いてくれるとありがたいのだが、そうこうしているうちに、Ed Gerhardが来てPhilに挨拶していった。

 The Wind and the Wheat等のアルバムを発表しているギタリスト。またヴォーカルもとても良い。最近聴いていなかったが、またCDを取りだして聴いてみようと思う。好きなギタリストだ。

[2002年7月28日(日)記載]


Laurence Juber ♂ (Acoustic, Electric Guitar)
試作品評価。握手。
日時: 2002年10月7日(月)
場所: Y.G.D.(U.S.A. Los Angeles)

 新商品評価の出張初日はYamaha Guitar Developmentで行われた。今までNAMMショーやMusikmesseでデモ演をしているところは何度となく見ているが、話をしながら演奏が聴けるのは初めてのことだ。Laurenceは部屋に入ってきたところからユニークだった。
 約束の時間を守って来てくれた訳だが、その少し前にアポインメント無しで来たギタリストがいて彼が試作品を弾いていた。その間にLaurenceはネックの反りを見て、ボディーを叩いてネックの響きを耳をあてて聴き、サウンドホールに鼻を近づけて匂いを嗅いでいた。自転車で来ていたアポなしギタリストが去ってから、最後の仕草について訊いてみたところ、「僕はハカランダの匂いが好きなんだよ。だからハカランダの楽器はこうして匂いを嗅いでみるんだ」とのたもうた。ユニークな人だ。この試作品には内側に入念なシェラック塗装がしてあるので純粋なハカランダの匂いはしなかったはずだが。

 リファレンスとして彼のシグネチャーMartin OMを持参していた。Laurence JuberはCollingsも弾くし、Taylorも弾いている。メーカーに固執するのではなく、良いギターは何でも弾きたいギタリストである。そのシグネチャーギターであるが、とても良かった。何でもアディロンダックスプルースとマホガニーの組み合わせはとても気に入っているとのことで、このギターから流れる演奏は素晴らしかった。桁外れにうまいギタリストだ。底知れぬテクニークを持ち、また音の作り方がうまい。

 Laurence Juberのテクニークで、この場で見て自分でもやってみようと思っていることがある。自分のライブでやってみるので、興味のある人はぜひ見て欲しい。簡単に出来て、効果絶大。ただあまりやりすぎない方が効果はある。

 我々が持参した試作品にはとても興味を持ってもらえたし、意味のあるアドバイスを沢山もらえた。アメリカ、ドイツ、イギリスと行った訳だが、Laurence Juberはギターのことを熟知しているだけでなく、マーケットについても詳しく、セールスのセンスも兼ね備えたギタリストだと感じた。第二試作ができあがったらぜひ弾いてもらいたい人である。

[2002年11月23日(土)記載]


Phil Keaggy ♂ (Acoustic, Electric Guitar & Vocal)
試作品評価。握手。
日時: 2002年10月9日(水)
場所: S.I.R(U.S.A. Nashville)

 Nashvilleのダウンタウンから15分くらいのところにあるリハーサルスタジオ。Philは息子とレコーディングスタッフを連れてスタジオに来た。我々が持ち込んだ試作品を順番に弾いてくれた。我々が良いと思っているギターを選んでくれてほっとした。このギターが商品化できるのは直ぐではなく、少し先になる。試作品第二弾を作って、もう一度どこかで評価してもらう必要があるだろう。

 The Wind and the Wheat以外に好きなアルバムはWay back home。本人もこのアルバムは気に入っているようだ。持っていったCDジャケットにサインしてもらった。

[2002年10月20日(日)記載]


Antonio Forcione ♂ (Acoustic Guitar)
試作品評価。握手。
日時: 2002年10月16日(水)
場所: Yamaha R&D Centre London (U.K London)

イギリスでの新商品評価はLondon rehearsal studioの予定だったが、急遽変更となり、Yamaha R&Dで行われた。イタリア人であるがイギリスに住んでいる。オールマイティーに弾ける人で欧州現法ではデモンストレーターとしてよく彼を使っていた。

しっかりと音を出す人で、楽器評価にはもってこいである。音色がいろいろと使い分けられる人で、とんでもなくうまい。レベルの高いイギリスの中においてもトップクラスで仕事ができるだろう。

[2003年8月5日(火)記載]

Bert Jansch ♂ (Acoustic Guitar, Vocal)
試作品評価。握手。
日時: 2002年10月16日(水)
場所: Yamaha R&D Centre London (U.K London)

 Antonio Forcioneの後、Bert Janschは夫人と一緒に来場した。一瞬緊張したものの、優しい視線で場は和んだ。自分の後の評価者がBert Janschと言うことで、Antonioは帰らずに残っていた。Bertが弾き始めたら、他のギターでAntonioがBertに合わせて、セッションが始まった。格別のものがある。

 Bertがサムピックを付けて一人で弾きはじめて、夫人がいろいろとコメントをしていった。夫人もミュージシャン、VocalのLoren Auerbach(Loren Jansch)である。派手なプレイはないのだが、味がある。聴いている人を惹きつける魅力を持ったプレイである。こういうところを身につけたいものである。

 ランチボックスにしては少し大きいかなあ、と思えるボックスを開けると、そこにはAG stomp、LL-11用プリアンプ、ダイレクトボックスが2個、チューナー、コード、アダプター類が入っていた。Bertはこのボックスを持ち運び、場合によってはステージに置いてプレイしているのだろう。とても几帳面に整理されている。可愛らしい一面を見た。アンプを通した時の音にかなり興味があるらしく、AG stomp開発にも関係していたS氏にいろいろと質問していた。
 この日の最後の評価者Matt Deighton(Vocal&Guitar)は何枚もBertのレコードを持ってきて、Bertにサインをもらっていた。やはりBert Janschはイギリスフォーク界での重鎮であることは間違いない。ミュージシャンから尊敬される存在である。

 評価が終わってJansch夫妻が帰る前に、新譜のedge of a dreamを夫人からいただいた。嬉しい。買おうと思っていたから。臆することもなく、Bert Janschにサインをもらった。そして、どれにしようかと迷ったが、日本から持っていったThe Bert Jansch Anthology dazzling stranger(2枚組)のジャケットにもサインしてもらった。宝物が増えた。差し伸べられた暖かく、優しいBert Janschの手を握りかえしながら、ここまで来てくれたことを感謝した。夢は叶う。

[2003年8月5日(火)記載]


Derek Bell ♂ (Celtic Harp)
楽譜購入。
日時: 2002年10月18日(金)
場所: Matchetts Music(Northan Ireland Belfast)

 生で観ていないし、生で聴いてもいないのだが、例外的にここに入れる。
 ギター試作品評価の出張最後の目的地、北アイルランドのベルファストで、入った楽譜屋、Matchetts Music(この店でも楽器を売っているが、右手に100メートル程行ったところに同じ店の楽器店舗がある)で、ずっと以前から欲しかったO'Carolanの楽譜集を手に入れた。至福の時を過ごした訳だが、この時、最も尊敬しているハーピストの一人、The ChieftainsのDerek BellのThe Mystic Harpを見つけた。嬉しくて、帰りのスーツケースが重くなるのも忘れて、楽譜を買った。

 一緒に出張に行ったS氏と名の知られたパブ(もちろん、私はギネスを飲んでいた)で、食事をしてホテルの一室に戻ってテレビを付けた。そこで、アメリカのPhoenixで、Derek Bellが亡くなったことを告げていた。10月18日。享年67歳。アメリカでは今年創設40周年のThe Chieftainsの公演が行われていたのだ。

 何という巡り合わせであろうか。Belfast生まれのDerek Bellが、先週私がいたアメリカで亡くなり、彼が亡くなったその日に私はBelfastにいた。Derek Bellの死は私に「ハープギターを語り告げ。継承していけ」と言っているように思えてならないのだ。決してこのことは忘れられないことになるだろう。私は自分のハープギタースタイルを確立していかないといけない。これが生きる道である。

[2002年10月20日(日)記載]


Tuck & Patti ♂ ♀ (Guitar & Vocal)

日時: 1991年6月8日(土)
会場: IMPホール(大阪市)

 広島に住んでいた時のことである。大阪まで聴きに行った。
 確か神戸のKさんと一緒に聴きに行ったような記憶がある。満席で、立ち見で聴いていた。Tuckのギターも素晴らしいのだが、Pattiのヴォーカルには圧倒されっぱなし。二人だけのコンサートなのに、この迫力は何なのだ。Pattiが先導してそれにTuckがついて行っている感じであった。それが実に良い音楽を作り出していた。


[2007年2月1日(木)記載]


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